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子宮内膜症

2019年4月14日

子宮内膜症とは、子宮内腔にあるべき子宮内膜や子宮内膜に似た組織が、卵巣や卵管などの子宮以外の場所にできる病気です。
子宮以外の場所にできた子宮内膜も、本来の子宮の周期と同じような変化が起こります。
本来、はがれ落ちた内膜や血液は月経となって膣から排出されますが、子宮外で剥がれ落ちた内膜や血液は排出することができません。そのため、血液の塊ができ、様々な症状を引き起こします。

自覚症状

  • 重い生理痛
  • 出血量が多い
  • 不正出血
  • 排便・排尿痛
  • 性交痛 など

※治療には個々の症状、状況に併せて漢方薬やピルの処方を用います。

漢方・お薬の処方

生理周期に併せて上の図のように漢方等を使い分けます。これらのお薬は保険適用になります。

当帰芍薬散

【月経の3週間前から】

骨盤の中の血流を良くし痛みの物質を早く流し、常に半身浴をしているような状態にしてくれる漢方です。

芍薬甘草湯

【月経の1週間前から】

過剰な子宮の収縮を抑えます。

ロキソニン

【月経開始時すぐに】

子宮収縮時に出る痛み、月経痛の原因物質を抑えます。痛みが出る前に服用するのがポイントです。

ピルの処方

子宮内膜は女性ホルモン”エストロゲン”の作用により増殖しますが、このエストロゲンの作用をピルで抑制することで、様々な症状を軽減します。欧米では一般的に行なわれている治療です。
「子宮内膜症に伴う月経困難症」という診断の保険適応治療薬もあります。詳細は診察時にご相談ください。
ピルは子宮がん等がある場合処方ができません。事前に必ず子宮がん検診、及び超音波検査を受けましょう。