生理痛・生理不順
生理は脳の中の下垂体という部分から分泌されるホルモンによってコントロールされています。実はこの脳下垂体、すぐ横に「視床下部」という自律神経やストレスなどを感じる中枢が位置しているため、その影響を非常に受けやすい場所にあります。
その為、強いストレスを受けたり自律神経に乱れが生じたりすると下垂体から分泌されるホルモンに異常が生じ、正常に分泌されなかったり、量が少なかったり・・・。結果としてそれが子宮に正常に通達されないことで起こるのが「生理痛」「生理不順」です。
「ちょっとおかしいな・・・」「生理がひどい」「長い」「来ない」「多い」など「いつもと違う」症状があれば迷わずご相談ください。
治療には個々の症状、状況に併せてピルや漢方薬を用います。
月経前に不快な症状、ありませんか?
月経前に始まり、月経が始まるとだんだん治まる不調を、PMS(月経前症候群)と呼びます。
PMSの症状は、乳房の張りや痛み、頭痛、腰痛など、食欲が増え過食するといった行動の変化、そして怒りっぽくなるなどの精神的な症状までさまざまです。
ピル等による改善方法がありますので相談してください。
こんな症状があったらPMSかも
身体症状
- 乳房の張り
- 乳房の痛み
- 腹部の張り・ふくらむ感じ
- 頭痛
- 関節痛
- 筋肉痛
- 腰痛
- 手足のむくみ
- 体重增加
- 皮膚障害(にきび・肌荒れ)
精神や行動の変化
- 食欲の変化
- 落ち着かない
- 過食
- 集中力の低下
- 疲れ
- 抑制がきかない
- 無気力
- 意欲の衰退
- 孤独感
- 不安
- 抑うつ(気分の落ち込み)
- いらだち
- 怒り
- 緊張
- 睡眠障害
ピル外来
生理痛は、子宮を収縮させ出産を促すホルモンの分泌が原因です。このホルモンが分泌される=小さな出産を経験しているのと同じ状態、ということになります。(一般的に陣痛は生理痛の30倍の痛み、とも言われています。)低用量ピルはホルモン剤の一種で、卵巣からの排卵を抑える効果があります。
生理痛の原因物質は、卵巣が排卵を行うことによって分泌され、排卵後に受精せず不要になった卵子を子宮から排出するために子宮収縮(生理痛)を引き起こします。排卵されないと、このホルモンの分泌も抑えられることになるため、低用量ピルの服用は生理痛の軽減や解消につながるのです。
日本では「避妊薬」というイメージが強い低用量ピルですが、最近では避妊目的というよりも、生理痛の改善や子宮の病気(子宮内膜症、子宮筋腫など)の治療に積極的に使われています。但しピルは子宮がん等が既にある場合、症状を悪化させてしまう恐れがあるため使用できません。処方に当たっては必ず医師の診察を受け、事前に適切な検診を受けた後、正しく服用してください。
また、仕事や旅行などの都合で生理日を移動させたい場合にもピルを使用して生理日をコントロールすることができます。
服用法など、わかりやすくご説明致しますのでご相談ください。
※ピルは保険外診療(自費診療)です。
クリニック ロタージェでは、
数種類あるピルの中から
一人ひとりに最適な処方を行っております。
漢方・お薬の処方
当帰芍薬散
【月経の3週間前から】
骨盤の中の血流を良くし痛みの物質を早く流し、常に半身浴をしているような状態にしてくれる漢方です。
芍薬甘草湯
【月経の1週間前から】
過剰な子宮の収縮を抑えます。
ロキソニン
【月経開始時すぐに】
子宮収縮時に出る痛み、月経痛の原因物質(プロスタグランディン)を抑えます。痛みが出る前に服用するのがポイントです。
不正出血
月経以外で、性器から出血があることを、不正出血といいます。ホルモンバランスの変化によっておこる場合が多いですが、病気による不正出血もあり、自分では判断が難しいです。
自己判断はやめ、不正出血があったときは婦人科へ行き、検査をしてもらいましょう。
不正出血の原因
機能性出血
ホルモンバランスの乱れによる出血を、機能性出血といいます。 生理前に少量の出血が続く黄体機能不全や、出血が長期間続く無排卵月経など、下垂体や卵巣などのホルモン分泌に関わる器官の機能が落ちていることが機能性出血の原因となります。
器質性出血
子宮がん・子宮筋腫・子宮内膜症・膣炎などによっておこる出血を器質性出血といいます。
排卵期出血
排卵期に卵胞ホルモンの分泌が低下すると、月経と月経の中間となる排卵日の前後に出血し、これを中間出血といいます。
妊娠
受精卵が子宮内膜に着床したあとに、少量の出血が起こることがあります。