ピル外来
ピルの処方にあたって内診を行う必要はありません。
問診や血圧測定等のみで、処方までに時間がかかることはありません。
予約制ではありませんので、診療時間内でご都合の良い時間にご来院ください。
次の方はピルを処方することができません
- 閃輝暗点の症状のある方
(片頭痛の前兆として、視界にチカチカと光が現れ、目が見えにくくなる症状です。)
十数年前などに閃輝暗点の経験がある方で、現在その症状がない場合は、処方可能です。 最新のデータでは、片頭痛(現在ある、または1年以内にあった)の方はその点について医師と相談の上、服用可能となっています。 - 35歳以上で1日15本以上タバコを吸う方
当院でピル外来を受けられる方に、クリニック ロタージェ/院長 林秀樹 監修による『低用量ピルのことが良く分かるブックレット』をお渡ししています。
ピルの基礎知識
ピル、OC、避妊薬…色々な言い方がありますが、すべて同じもののことを指しています。
OCとは、経口避妊薬のことです。
一般的にピル、または低用量ピルといわれています。
日本では、「ピル=避妊薬」というイメージが強いようですが、現在では避妊目的以外で服用されている方が大多数を占めています。
ピルは女性ホルモンを主成分とした錠剤のことで、現在では様々な用途で使用されています。
ピルを飲むと体の中では何が起こるの?
ピルに含まれる卵巣ホルモンが血液中を循環します。
すると脳の中の排卵中枢(視床下部・下垂体)が血液中に十分な濃度の卵巣ホルモンがあると認識するため、視床下部・下垂体が、「卵巣を刺激する必要がない」と判断し卵巣からの排卵が抑制されます。
「排卵」は子宮にとってかなり負担のかかる仕事です。
子宮の病気(子宮内膜症など)はこの排卵をストップさせることで、かなり軽減できるため、治療の方法としてピルが選択されることも多くあります。
またピルによって体のホルモンバランスが一定になるため、重い生理痛から解放されたり、男性ホルモン過多によって起こる大人ニキビを軽減することにも役立ちます。
薬を飲むこと=体に負担をかける、という誤解が多くあるようですが、上記の通り、ピルはむしろ女性の体の負担を最小限に抑える調整役となりうるものなのです。
一番多い心配は薬による副作用だと思いますが、飲み続けることによる身体的影響(妊娠できなくなる、太る等)はほとんどありません。
むしろ毎日の生活を安定させるためには、ピルを服用するメリットの方がはるかに大きいと考えます。
ピルのメリット
- 生理周期が安定し、決まった日に月経が来やすくなる
- 月経量が約1/3程度に減るため月経痛のコントロールに優れる
- ホルモン変化をコントロールする為PMS(月経前症候群)の症状緩和につながる
- 月経前ニキビ(アダルトニキビ)のコントロールが可能
- 長期投与により卵巣癌、子宮体部癌、直腸癌、リウマチ等の発症予防につながる
※これらのメリットは全て、EBM(エビデンス・ベースドオブ・メディスン)に基づいており、
実証されたものです。
一般的な副作用
- 吐き気、頭痛、むくみ等のマイナートラブル
※これらは内服開始後1ヶ月以内に消失する事がほとんどです。
- 血栓症(血液の固まりが血管を詰めてしまう病気)
※海外の文献等で発症するリスクが高くなると言われていますが、実際はピル内服者より妊婦さんの方が数倍発症率が高くなります。
それよりも低い確率の副作用ですので、それほど過敏になる必要はありません。
また、血栓症は大抵喫煙歴のある方に見られるものです。そのため、35歳以上で1日15本以上喫煙する方にはピルを処方できません。
- 乳がん発症率
※最新のガイドラインでは、ピルの服用と乳がん発症の危険率が上がることの関連性はないとされています。ただ、乳がんを発症した方がピルを服用する事は避けなければなりません。
(このため定期的な乳がん検診をおすすめしています。乳がん検診は乳腺外科へお出かけください。)
ピルの種類
ピルは様々なメーカーから様々な種類が発売されています。
含まれている黄体ホルモンの種類によって、「第1世代」、「第2世代」、「第3世代」という分け方をされます。
世代とは別に、服用する錠剤のホルモン配合量によって「1相性」~「3相性」にも分けられます。
服用する全ての錠剤のホルモン配合量が同じものを「1相性」、配合比率が3段階に変化するものを「3相性」と言います。個人ごとに飲み合せや相性もあるので、医師に相談して自分に一番合ったものを見つけると良いでしょう。
「シンフェーズ」
総ホルモン量が少なくてすむ中間増量型のピルです。自然のホルモン分泌パターンに近いため、不正出血も抑えられる傾向にあります。また、シートに曜日が記入された「サンデースタート・28錠タイプ」のため、飲み忘れのミスが比較的少なく、生理が平日にくるため、週末の予定が立てやすいピルです。
「アンジュ」「トリキュラー」「ラベルフィーユ」
日本では一番普及しているタイプのピルです。LNGという黄体ホルモンの作用で子宮の内膜が安定するため、服用中の不正出血の頻度が他の低用量ピルに比べて少なく、休薬期間(偽薬服用)中の月経がきちんと起こることが多い(=きちんと生理がくる)という特徴があります。
2,500円
2,500円
2,400円
「マーベロン」「ファボワール」
黄体ホルモンを使用したもので、他のピルと比べて男性ホルモンの作用が一番少ないことが特徴です。ピルはもともと大人ニキビの治療に効果があり、通常服用開始から3ヶ月程度で効果が現れますが、服用する薬品によっては1ヶ月目から効果が出ることもあり、ニキビでお悩みの方にはこのピルが一番おすすめです。しかし、服用のはじめにむくみなどがみられることがあるため、医師による正しい判断が必要です。
2,600円
2,600円
保険適用のピル
保険適用薬 で、生理痛用として処方されます。
■ルナベルLD 1,260円
■ルナベルULD 1,320円
生理痛・月経困難症の治療に用います。
■フリウェルLD 630円
■フリウェルULD 570円
生理痛・月経困難症の治療に用います。ルナベルの後発品です。
■ヤーズ配合錠 1,930円
生理痛・月経困難症の治療に用います。
■ヤーズフレックス配合錠 2,350円
120日連続服用により、月経回数を減らせるため、月経に伴う諸症状の減少を期待できます。
■ジェミーナ配合錠 21 1,830円
■ジェミーナ配合錠 28 2,440円
77日連続服用により、月経回数を減らせるため、月経に関する諸症状の軽減が期待できます。
■ドロエチ配合錠「あすか」 840円
ヤーズ配合錠の後発品です。
保険適用薬の場合、薬代の他に初再診料・処方料・薬剤情報提供料・婦人科特定疾患管理料 等かかります。
避妊効果のデータはありません。
ピル外来の流れ・費用
※問診と血圧測定等のみで、内診は行いません。
当院は予約制ではありませんので、診療時間内でご都合の良い時間にご来院ください。
夕方6時以降は大変混み合います!午前中は比較的スムーズで、お急ぎの方は午前中、もしくは夕方6時前までのご来院をお勧めします。
ピルの処方
- 1問診および血圧測定
- 問診や血圧測定等を適宜行います。
ピル服用にあたって、個々人で異なる注意事項などをご説明し、一番合うピルを選択していきます。
- 2ピルの処方
- ピルの使用目的(生理のコントロール、大人ニキビの治療、子宮に関する病気の低減・治療、避妊など)によって、適切な種類を決定し、保険適用が可能な場合は保険を使って処方をいたします。
アンジュ・トリキュラー・ラベルフィーユ・シンフェーズ
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2,400円~2,500円(税込) 初診の方は初診料1,000円(税込)が別途必要です。 |
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マーベロン28・ファボワール28 | 2,600円(税込) 初診の方は初診料1,000円(税込)が別途必要です。 |
- 3定期健診
- 子宮頚がんは性交渉により発症することをご存知ですか?
子宮がんには子宮頚がんと子宮体がんがあります。
子宮頚がんは性交渉により、HPV(ヒトパピローマウィルス)の、特に16型18型が子宮口に感染することにより発生します。そのため性交渉を始めるようになったら年齢に関係なく年に一回は健診を受けられることをお勧めします。
一般に不正出血があって初めて子宮がん検診を受けられる方が多いですが、できれば年に一回は子宮がん検診をお勧めします。また、日本でもHPVの感染を防ぐ「子宮頸がん予防ワクチン」が認可されましたが、このワクチンはHPV6型・11型にも有効で、外陰コンジローマの感染も同時に防ぐことができます。
定期健診では通常、子宮がん検診と同時に超音波で卵巣の状態(多嚢胞性卵巣症候群や卵巣嚢腫になっていないか)、子宮筋腫の有無、子宮内膜症になっていないか等をチェックします。
オンライン診療について
オンライン診療は保険、自費ともに再診の方のみとなります。
スマホのみでなく、PC、タブレットからもオンライン診療を行っております。
(緊急避妊ピルは対応いたしかねます。)
(オンライン診療の初診では、厚生労働省の指針により、向精神薬の処方をできません。)
オンライン診療利用の流れ
(スマホアプリ)
- アプリをインストールしてください。
- アプリで予約を行います。
※この時、クレジットカードのご登録が必要です。 - テスト通話を完了していただきます。
- 予約時間となりましたらアプリを開いてお待ちください。
- アプリに登録済みの自宅住所にお薬が届きます。
当院のオンライン診療は、「curon(クロン)」を利用しています。初めてご利用される方は、こちらの資料で操作方法が確認していただけます。
資料のダウンロード ⇒
オンライン診療利用の流れ
(PC,タブレット)
- こちらのWEBシステムにアクセスください。→WEBシステム
- WEBサイトで予約を行います。
※この時、クレジットカードのご登録が必要です。 - 予約時間となりましたらWEBシステムを開いてお待ちください。
- WEBシステムに登録済みの自宅住所にお薬が届きます。
ご利用前にご確認ください
※スマートフォンの場合は、アプリをダウンロードください。アプリダウンロードはこちら↓
※PC,タブレットの場合は、こちらのサイトへアクセスください。WEBシステムはこちら→
- アプリまたはシステム登録の際は医療機関コードが必要です。【当院のコード: bd62 】
- 診察料以外の費用について
※1回の診療につき、「アプリ利用料またはシステム利用料(PC、タブレットの場合)」が330円(税込)と情報通信機器運用実費500円(税込)が必要です。
※お薬の配送は別途配送料がかかります。
宅急便コンパクト(税込・箱代込)660円(サイズ・発着地に関わらず全国一律配送料)
※お薬の配送先はアプリまたはシステムに登録済みの自宅住所となります。
- 受診時の注意点
※お手元に健康保険証を用意ください。また本人確認のため、顔写真付きの証明書をお手元にご用意ください。
(運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、学生証等)
※事前に「テスト通話」を完了して頂く必要がございます。
(アプリ左上の「メニュー」⇒「設定」 から実施可)
※アプリのプッシュ通知を「ON」にしてお待ちください。(スマホの設定画面でできます)
※予約時間になりましたらアプリを開いてお待ちください。
アプリのダウンロード
【App Store でダウンロードを行う方】
パソコンで閲覧中の方は、QRコードをスマホで読み取りご登録ください。スマホで閲覧中の方は、下記リンクよりアプリをダウンロードください。
当院の医療機関コードは「bd62」です。
【Google Play でダウンロードを行う方】
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当院の医療機関コードは「bd62」です。